株式会社キグチテクニクス

島根から世界へ キグチテクニクスが誇る、世界基準の材料試験を支える共和電業

材料試験

島根県安来市。古くから「鋼の町」として知られ、鉄鋼業の産業集積地として栄えてきたこの場所に、株式会社 キグチテクニクスはあります。航空宇宙、医療、エネルギーなど、幅広い業界・分野で材料の評価を行う第三者機関の試験所であり、世界に冠たる日本のモノ作りを支える同社と、共和電業はどのような関わりがあるのでしょうか? 試験部 技術開発課の金田佑也さんに話を聞きました。

材料試験に欠かせない「ひずみゲージ」

―キグチテクニクスの事業内容を教えてください。

試験片加工から材料試験までを一貫体制で行える国内最大規模の独立試験所です。航空宇宙分野を中心に、自動車、エネルギーなど、さまざまな産業界の材料開発、評価を依頼されています。たとえば、お客さまから送られてきたエンジンブレードの材料から試験片を加工し、その耐久性や強度などを評価して、レポートにまとめて提供します。試験片加工から材料試験までを一気通貫で、かつここまで大規模に行っている企業はほかになく、その点が弊社の強みとなっています。

―キグチテクニクスの事業に、共和電業はどのように関わっているのでしょうか?

お客さまから提供される材料の強度などを正確に評価するためには、非常に精密なセンサーが不可欠であり、その最たるものが共和電業さんの「ひずみゲージ」です。「ひずみゲージ」を用いて、材料の極めて小さな変形を捉えるとともに、力を計測する「ロードセル」、そして、各種計測データを収集するデータロガー「UCAMシリーズ」など、さまざまな製品を導入しています。

―共和電業の製品を導入するに至ったきっかけを、教えてください。

2003年ごろから材料試験事業を本格的に行うようになり、ひずみゲージが必要になった時に、真っ先に名前が挙がったのが共和電業さんでした。ひと言で言えば、業界におけるネームバリューの高さですよね。もちろんそれは、信頼性の高さゆえであるのは言うまでもありません。また、1点ではなく、10点、20点など、多点計測を実施する際にも、共和電業さんの場合には、データロガーとセットで使うことができる。そのデータロガーの使い勝手も素晴らしいんです。

―データロガーの使いやすさについて、詳しく教えてください。

一番は、ソフトウェアの使いやすさかなと。たとえば、「ここにひずみや荷重を大きく表示したい」と思った時に、そのビジュアライズが簡単にできるんです。当社の場合、お客さまが試験に立ち会われる機会が少なくないのですが、計測した材料のひずみをリアルタイムでグラフィカルに可視化するなど、「これが見たい」というお客さまの要望にサッと対応することができます。最近では、オンラインでの立ち会いも増えていますが、数値やグラフを大きく画面に映し出せるので、説得力のある形で情報を共有することができています。

疑問や課題を気軽に共有できる、共和電業の手厚いサポート

―共和電業の「ひずみゲージ」の特徴や強みについて、どのように感じていますか?

高温環境かつ2軸で計測できる「ひずみゲージ」を豊富に展開しているのは共和電業さんの強みのひとつではないでしょうか。当社が試験、評価を依頼される航空機や自動車のエンジンパーツなどは非常に高温な環境に耐えなければなりませんから、そうした環境下でも高精度の計測が可能な共和電業さんの「ひずみゲージ」は、当社の主力事業である材料試験事業に欠かせない存在と言えますよね。

―サポート面はいかがでしょうか?

かゆい所に手が届くというか、こちらの課題や疑問に細やかに対応してくれるところに好感を持っています。たとえば、データロガーの通信が不調で困っていたとしたら、「どうしたらいいんですか?」と気軽に聞けますし、「それならこういう方法があります」「こんな事例もありますよ」といった具合に、解決策を迅速に提示してくれます。また、昨年には、共和電業さんと技術交流会を実施して、我々の困っていることや課題を共有させてもらったり、山形にある「ひずみゲージ」の生産現場を実際に見学させてもらったりと、普段から活発にやり取りをさせてもらっています。

世界に通用する技術。その誇りを胸に、これからも邁進していきたい

―今後の展望や、共和電業との取り組みについて教えてください。

まずは、業界のリーディングカンパニーになれるよう、基軸となる航空事業をさらに伸ばしていきたいと考えています。航空事業で求められる非常にシビアな品質基準をクリアできれば、自動車やエネルギーなど、そのほかの分野にも幅広く技術を応用できるからです。最近話題の空飛ぶクルマの回転系の部品の寿命試験をはじめ、お客さまのニーズが多様化する中で、従来のセンサーでは計測が難しい場合もあります。だからこそ、共和電業さんには、「こんなニーズがあるのですが、一緒に解決できませんか?」と相談させてもらいながら、力を合わせて、新しい技術を作っていけたらと思います。

―最後に、「キグチテクニクスの仕事のやりがい」を教えてください。

お客さまに「ありがとう」と言ってもらえることが、一番のやりがいです。実現が難しいオーダーでも、「できません」とは言わず、いい意味で期待を裏切ることができれば、最後には「ありがとう」と言ってもらえる。その時ほど、「頑張ってよかった」と思える瞬間はありません。この島根の地に、世界に通用する技術を持ち、こんなにグローバルに事業を展開している会社がある。その誇りを胸に、これからも社会の発展に貢献していきたいです。

事業内容
試料調整から試験片加工、試験まで
設立
1971年8月2日 (創立 1961年11月1日)

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